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2015年1月17日

あれからの時間

 あれから20年が経ったなんて...。ほんとうなのでしょうか。

 あの朝、ポートアイランドの自宅を出て、職場に向かいました。道端で倒れている方を見つけ、「もう亡くなっているから、警察を呼んでください」。通りがかりの人にお願いしました。今思えば冷静でした。バラバラに崩れ落ちたレンガ造りの銀行からは非常ベルだけが鳴っています。静かでした。不気味に...。自身も落ち着いていました。神戸市担当で、これからどんな仕事が待っているのかも知らず。

 しかし、神戸市役所の記者クラブに入り、一変します。高層の市役所からの光景...東からも西からも黒煙が立ち上る光景が広がっています。あそこに人が?いや、もう皆、避難しているに違いない、そりゃそうだろう...。あの時点では、倒壊した家屋に多くの人々が閉じ込められているとは想像ができませんでした...。自分はこうして生きているのだから...。

 記者としては大きく成長させられました。さまざまな情報の渦のなかで、なにが大切な情報なのか、なにがほんとうのニュースなのか...朝刊、夕刊、また朝刊、夕刊...ひたすら書き続ける文字の中に自分は一体何をしているのか、こんな記事が役にたつのだろうか...ふとよぎるそんな気持ちも消し去っていました。

 あれから20年...

 岩手の被災地に行く度に、阪神を思います。そして、被災地への支援というよりも、私たちは"過疎"という大きな社会問題に向き合っていることに気づかされます。日本という国をもってしても解決容易ならぬ問題に、私たちが立ち向かえるのか...。まさしく"蟷螂の斧"(とうろうのおの)なのでしょう。それでも蟷螂の斧をもってしても立ち向かいたいのは、阪神からの時間、あの時から感じ続ける無力さをぬぐい去りたいからなのかもしれない。そう思います。(Z)

投稿者:W・I・N・G 路をはこぶ 日時08:58 | パーマリンク

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